三富落ち葉野菜研究グループ 埼玉県三芳町
三富の農業
三富の農業の特徴
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一戸当たりの耕作面積が広い
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東京都庁から直線で23㎞という場所ながら地域に占める農地面積が広い
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農業後継者問題が比較的少ない
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サツマイモ(川越芋)という特産品がある
これらを支えているのが落ち葉堆肥を活用した持続的循環型農業です。
〇三富新田の持続的循環型農業
ヤマ掃き(クズ掃き)
農閑期の12月から1月ころまでに一家総出でクズ掃きをします。落葉樹の葉がほとんど落ちているうえに天気も安定しているこの時期でないと大切な堆肥を作ることはできません。
本来は常緑照葉樹林帯であるこの地にあえて落葉樹であるコナラやクヌギを植えているのはこのためです。
集めた落ち葉は発酵させて貴重な肥料となりました。
さらに、堆肥が発酵するときに発生する熱を利用してサツマイモの苗床を作りました。この温度は50度くらいにもなります。
もともと暖かいところの作物であるサツマイモの育成が江戸時代の埼玉で成功したのは、この堆肥の発酵熱を利用した栽培方法を発見したからなのです。
近年「持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)」という言葉をよく聞きます。
街を歩いていると胸にカラフルなピンバッジをつけている方をよく見かけます。
環境負荷を少なくし持続可能であることは農業でも重視されています。
三富の農業はススキしか生えない痩せた土地を落ち葉など自給できるものを使って農作物を収穫できる農地に変えてきました。
もともと農業は自然と共生しながら発達してきましたが、三富では320年以上にわたって農業が続くことによって豊かな自然環境が現在まで守られてきました。
私たち「三富落ち葉野菜研究グループ」はご先祖達が300年以上伝え続けてきてくれた持続的循環型農業を今も大切に継続しており、何とか次世代へバトンを渡したいと努力しています。

ヤマでの落ち葉掃き
竹製のクマデを使い丁寧に落ち葉を掃き集めます。集めた落ち葉はやはり竹製のカゴに詰め込み運びます。
落ち葉の集め方、かごへの詰め方にもちょっとした技術の伝承があります。

堆肥場
集めた落ち葉は屋敷林と畑の間にある堆肥場に運ばれます。
ここで落ち葉はゆっくりと発酵し、数年かけて良質な堆肥になっていきます。
各農家は目標とする堆肥とするために「切り返し」と呼ばれる定期的な作業のほか様々なお世話をします。